大切な本53「男子」
東京は中野区の図書館で働いていた頃、公務員さんとしていらした方は(全面民営化の直前だった)本にも図書館にも特に思い入れはない方が多かったけれど、私と同様非常勤の方はやっぱり本好きな方が多くて、いろんな本との出会いをくれた。
法政大学を出たというちょっと年上の男性職員さんはアメリカンコミックが好きとかで、サブカル系の雑誌や写真集なども色々教えてもらったっけ。イチハラヒロコさんとか自分には全然縁のなかった現代美術界隈のアーティストも彼から教わった。「万引きするで。」のプロジェクトなんて、シュールで最高すぎる。
その中でも梅佳代さんのインパクトはでかかった!彼女の経歴を確認したら、「うめめ」で木村伊兵衛写真賞を受賞した頃図書館で一緒に働いていたから、まさに彼女がいちばんノッているときでもあったのだろう。パルコで展示もされてて、フライヤーを手にちょっぴりおしゃれ系を気取って足を運んだりしてた、当時の若かった自分が懐かしい。
ほんとにオトコってばかだなーーーと苦笑させられる「男子」。小学生くらいの頃からミサンドリー気質満載の私だれど、この写真集を眺めると無条件に「しょーもないなー」って自然に笑顔になれる。気持ちが張りつめてて苦しい時に眺めるのも一興かな。

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