映画「どうすればよかったか?」を観てきた
年明けすぐ、ずっと気になっていた作品を観にキネマ・ノイへ。
今池シネマテークの頃から尖った作品を上映してたミニシアターはリニューアルして館内もスッキリきれいに。
チケットも事前にネットで手配、のスムーズなやりとりに。 開場待ちのお客さんで待合スペースは既にいっぱい。
さて作品の感想は… タイトルが全てをあらわしてる。観終わってもこの言葉には答えが出ない。何が一番よかったか、なんて、今でもわからない。そもそも答えなんてない。
弟である監督の、姉への思いは伝わってきたし、後半カメラに向かってピースするお姉さんの穏やかになった様子には救われる思いだった(他人である、観てる私が勝手に救われても仕方がないのだけど)。
長いスパンで家庭内の当事者を撮り続けたこの作品は色んな問題を提起させるし、きっとこの時代の今、必要ともされる作品だったのだろうとも思う。私も観れてよかったと思ったし、統合失調症については当事者性を持たない私でさえ、撮ってくれてありがとうという気にさえさせられた。
ただ… 男性である弟が、女性である姉を撮ったから成り立つ作品だ、とSNSでコメントされている方がいて、ほのかに感じてたモヤモヤはここだったのか!と気付かされた。
そうなんだよね、これもしお兄ちゃんが当事者とかで、妹が撮ろうとしても無理だったんじゃないか、家族も(撮影に)協力しなかったんじゃないか。 また、最初の最初に、お姉さんに撮影の同意はとっていたけれど、だからといってあれもこれもあのシーンも…本人としては少なくとも人に観てほしいとは思えない状況だったんじゃないか。
最後、お父さんに映画化することへの同意を取るシーン、亡くなった方はそれでよし、とするの?とも思った。
自分も犯罪被害者であることから(そして加害者はごくごく身近にいる状況)以前から職場に限らず写真撮影・SNS使用は基本、一切NG(拒否)にしていて、それでも気安く取られたり何度か勝手にSNSにアップされたことがあって、その都度説明にとてもとても骨が折れたし、人がよいと判断するものと、とられた本人が問題ないとするものは絶対に一致しない。
悪気がないのはわかるよ!わかるのだけど…一度公開してしまったら最後、2度と、あ、やっぱり観なかったことにしてください、となかったことにはできない。今の世の中完全には回収できない。
難しく考えすぎかもしれないけれど、私は、体型が露わになってる状態の様子を全世界に公開されるのには抵抗があるわ…と感じた。 とはいえ、相反するけど、見応えのある作品。精神保健福祉士仲間でも感想など語りたい。
#どうすればよかったか #統合失調症

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